Interview with leader

私達JETが探検する洞窟は光が全くなく、自分の体を安定させることさえ難しい、日常の便利な世界とは全くかけ離れた空間です。私達の日常生活は利便性ばかりを優先させてきた、人工的につくられた空間と言っていいでしょう。
よく、洞窟をあまり知らない方や一度も行った事のない方から「中に何があるの?」とか 「どうして行くの?」などと質問されます。
そんなとき、私は思いつくままに洞窟のすばらしさを語り出します。
相手がイヤになるまで話しつづけるのは僕だけでしょうか? いえいえ、大なり小なり洞窟探検の経験がある方なら、記憶に残る洞窟を思い出しながら熱く語ってしまうのではないでしょうか?

しかし洞窟探検は言葉だけでは説明できません。そうです!言葉では正確に伝えられない、何か心に刻まれるものがあるのです。
私達たちが探検の対象とする洞窟のほとんどは、まだ人類が誰も行った事のない、言わば、前人未踏の空間です。そこではあらゆる自然の環境が立ちはだかります。
人がやっと通ることのできる狭い通路、垂直な壁面からなる竪穴、断崖絶壁、さらにそれらが水に満たされた空間になっていて、地下河川や地底湖になっていたりと、 暗い闇の中にそのフィールドはひろがっているのです。
これらをクリアするためにスキューバダイビング、ロッククライミング、シングルロープテクニック、登山などなどいろいろな技術を駆使していきます。
そういった点ではスポーツ的要素が強く、1番安全に目的地へ到達するにはどうしたらいいだろうか?などとその都度メンバーと、協議しながら探検していきます。
また、洞窟は先人たちの住居だったり、古生物の化石がいい状態で保存される環境であったり、そこに住む生物がその洞窟だけの固有種だったりだとか。。。 考古学、古生物学、水文学、 生物学、地理学、地質学など多種多様な学問と密接な関係にあり、学術的に貴重な空間となっています。

近年、自然破壊が深刻な問題になり人々は慌てて環境保全などの旗を揚げて自然を守ろうとしはじめました。しかし、ひとりひとりが真剣に自然を守る気持ちをもたなければ 環境破壊は手遅れになっていくでしょう。
私達、探検家も、自然を守りたいと思っている一方で、「洞窟」という貴重な自然が残っている空間へ土足で入り込むこと、それだけで環境破壊だと言えるでしょう。
私たち人間が探検するだけで環境に、大なり小なり影響をあたえることは揺るぎない事実です。それはどんな理想的な環境論を唱えても消えるものではありません。
 
しかし、地球が途方もない時間の流れの中で創った芸術作品である洞窟をすばらしいもの、貴重なものなのだということを、そこへ行って、見て、感じ、感動できるのは私たち人間だけなのです。
これからも人がこの世に存在していく限り、環境に大きな影響を与えていくでしょう。人間も自然に生まれてきたものであれば、人間が行うすべてのこともまた自然の力とも言えるかもしれませんが。。。
環境はものすごいスピードで変化されています。

無意味に環境を破壊することは避け、できるだけ延命させていく、もちろん、手つかずのまま残していくということも大切です。
言葉通り実行するのは、難しいことですが、ただそれを守っていけるのも人間だけと言えるでしょう。
私たちが行く洞窟は地上と隔離された空間のようですが、実は地上の環境変化が伝わりやすく敏感なところがあります。一度、破壊されると修復されにくい環境です。
実際は、個人個人で環境への考え方が違うため、それぞれが環境へ及ぼす影響に違いはでるかもしれません。しかし、常にJETは自然と共存できる探検チームで在りたいと理想を追求していきたいと考えます。

最後に
幼い頃、まだ 「ただ見たい、行きたいだけ」の好奇心だけで行動していた頃、なんでも熱くなってた頃・・・、 大人になって頭でっかちになっても みんな原点はここから始まったのです。
そのころから変わらないものを今も持ちつづけて来た私達。 洞窟という見えない未知の世界に出会い、そして、そんなやつらがたくさん集まった。それがJETなのです。
これからもあっちこっちへ行き、この広大な世界へ旅立ち〜私たちは未知の空間で感動していくでしょう。自己の存在を確かめるかのように、その瞬間に!自分の存在に!すべてのもの感謝しながら大切に。。。 すばらしいものをその胸に写していくでしょう。
Flying by JET!!!


JET代表  吉田 勝次