J. E. T 活 動 記 録
2007年 10月 2日記

活動名 浜松〜富士 お友達とファンケイビング
活動内容 ファンケイビング
入洞洞窟 ドリーネの穴、本巣第一風穴、本巣第四風穴、富士風穴
場 所 静岡県浜松市、山梨県上九一色村
日 程 2007/9/30(浜松)、10/1(富士)
参加者 MASA、エスパ、吉本、チカノ+竹内さん(浜ケイ)、稲垣、小粥+井戸夫妻
使用車両 エスパー号
会 計 各5000円(会計;吉本)
MASAの企画で、浜松の穴と、富士の溶岩洞を巡ることになった。

9/30
前夜からJETバー入りしていたので、7:50ごろ出発して、浜松西インターをめざす。
インター近くのローソンで、稲垣さん・小粥さんと待ち合わせ。その後、近くの公民館(駅?)の前で、浜松ケイビングクラブの竹内さんと合流。相変わらず元気そう。
この日は、竹内さんと稲垣さんに案内してもらって、「ドリーネの穴」に入った。
ドリーネの穴の洞口は、みかん畑の合間を縫って入った山の、林道の終点から5分くらい。
林道の終点に車を停めるが、エスパー号(ハイエース)と、稲垣号、竹内号、小粥号を停めると、隙間がないくらいの狭いところ。さらに、林道が手入れされていないので、荒れ果てている。
準備していると、私はツナギ・チェストアッセンダー・チェストハーネスを忘れてきたことに気づいた。前回のレスキュー講習のときに、システムがばらばらになったようだ。竹内さんからツナギを、稲垣さんからチェストアッセンダーをお借りして、なんとか急場をしのいだ。
12:05 洞口到着。12:55 全員下降完了。リギングはチカノ。リングボルトが謎めいた配置で打ってあるので、悩んだ。下降後、全員でトレンチの始まりのシャワールームを見てから2チームに分かれた。竹内さん、稲垣、小粥は未探検の支洞を調査し、エスパ・MASA・吉本・チカノは最奥まで回って見た。エスパはヨコエビ採集に余念がなかった。ひととおり見学後、探検チームが近くまで戻っていることを確認して、出洞を開始する。16:00には全員出洞し、17:00に片付けを終えて撤収した。その日のうちに、富士ICまで行くことになっていたので、急いで解散させてもらった。竹内さんには手土産の岐阜名物?と、JET手ぬぐいをプレゼントした。

「ドリーネの穴」 洞口は直径1mくらい。小さくて、見た感じは深さ2mくらいの土穴。すぐ横にあるドリーネのほうが広さも深さも迫力がある。しかし、洞口から見える床に立つと、足元が傾斜していて、ナナメに穴が続いていることがわかる。ナナメに3mほどずるずる降りると、突然深いトレンチの上層のような石灰岩の隙間に出て、足場はなくなる。洞口からキチンとロープで確保していなければ大変危険。
石灰岩の隙間を10数メートル下降すると、小規模なホールの端に降り立つ。ホールの床は下降地点を一番高いところとして、角度のきつい傾斜になっている。低いところには水流が流れていて、この水流はドリーネの穴の本洞ルートをずっと流れている。
下流方向は10mもない落盤の隙間。最後はフローストーンで行き止まり。上流には2層以上のトレンチが100m以上は続いている。ルート上は、水平天井・つらら石・石筍・石柱・フローストーンなど溶触形態や生成物にバリエーションがあり、楽しい。トレンチは大抵、複数の層に分かれて展開するので、今後も新しい空間や支洞が見つかる可能性は高そう。

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9/30 浜松組と別れたあと、袋井ICから東名に乗る。18:30 小笠SAで休憩。19:30 富士ICに到着。富士宮市内を少し迷って、20:30井戸夫妻と名物・富士宮焼きそばの店「みっちゃん家」で合流。MASAは焼きそばに大感激。私も他の焼きそばよりおいしいと思ったが、「別に普通」という意見も。
21:45 食事の後に、近所のスーパー銭湯「花の湯」に寄って、その後23:20 井戸夫妻の新婚家庭に泊めてもらう。快適でセンスのいい家に、全員が大感激。

10/1
7:00起床。井戸夫妻が朝ごはんにホットケーキとトースト、コールスローを作ってくれた。紅茶はアールグレイだし。8:30に快適なお宅を出発。一時間後には、富士山への登山道入り口に到着した。これが有名な樹海だ!と、思うと、近くを歩いている人が全員自殺志望者に見える。
まずは、本巣第一溶岩洞に行く。天気がすぐれず、太陽が見えないが、洞窟に入れば同じこと。しかし、富士山の姿を見られないのは残念。
本巣第一までは、登山道を歩いて30分くらい。ワンピッチの単純な竪穴が洞口なので、全員がスムーズに入洞し、昼前には片方のルートを歩き終わった。その後、いったん洞口の下降地点まで戻って、今度は反対側のルートを歩いた。反対側のルートには、途中にもうひとつ大きな洞口があり、洞窟の中から空と木立が眺められる楽しい場所。大きな洞口の先も行けるところまで歩いてから戻った。溶岩洞は支洞というものはあまりないようで、一本の大きな洞窟の天井に穴が開いて、本巣第一のような縦横複合洞窟ができている。
12:30 順次、出洞を開始して、撤収。次の目的地に向かう。
エスパーの希望で、“いかにも樹海らしい”風景のところに案内してもらう。そこは、ドリーネのような大きな窪みの底に厚く苔を生した神秘的な場所。洞窟を探してうろうろすると、「本巣第四溶岩洞」と看板のある洞窟を発見した。小さな横穴。
そこから、20分程度で富士風穴に到着したが、樹海の中は目立ったルートがなく、地形が平らなので、自分がどこから来たのかを捕捉することができない。案内なしに歩くのはとてもコワイと思う。
富士風穴は、季節がら氷筍がもっとも少ない時期。それでも、奥のほうは氷が張っていて、つるつる滑りながら進むのはなかなか楽しい。
以前は氷で閉ざされていて行けなかった、富士風穴の反対側ルートにも行けた。こちらは氷がまったくなくて、単調なルートで、時間に限りもあるので途中で引き返して帰った。
富士風穴を出洞したのは、15:30。そのまま、車を止めた登山道入り口まで約10分ほど歩いて、着替えなどを済ませる。井戸夫妻に近くの川の場所を聞いて、ロープなど共同装備を洗う。MASAは「帰る前にもう一度焼きそばを食べる〜」と言い張るが、時間があまりないので、羽交い絞めにして井戸夫妻と別れ、富士ICに向かう。17:30に富士ICに入り、20:30には一宮に帰り着いた。吉本は電車の時間を心配していたが、間に合ったようだ。

溶岩洞は支洞などがなくて、探検の対象としては物足りないかもしれないが、鍾乳洞と似ているところはあってそれぞれの違いを比較すると楽しい。それに、一瞬で熔岩が流れた様子や、熔岩が流れたときのその場所の様子などを想像すると、地球の動きを見た気がして、とてもドラマチックだ。
以前、火山洞窟学会の木崎さんに連れて行っていただいた、「西湖のこうもり穴」は観光洞だが、熔岩の形状はたいへん面白かったので、今回は再訪できなかったが、また行ってみたい気がした。
9/30 浜松ケイビング
竹内さんと合流 入洞準備 ドリーネの穴 シャワールーム
洞内は生成物が豊富 降下地点 竹内さん
10/1 富士ケイビング
富士宮焼きそばの店 井戸夫妻と合流 富士の展望台 曇り〜 樹海の中を歩く
本巣第一の洞口 本巣第一の洞内 本巣第一で発見したコウモリのミイラ
記入者 チカノ

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